鮎料理を求めて
はじめに
8月の連休の中盤、あれほど降っていた雨も上がり、蒸し暑さがピークを迎えたころ、私たちは鮎料理を求め、岐阜 板取川沿いの街道を上流へと走っていた。年に一度の行事である。
ところどころ編み笠スタイルの釣り人がいる。腰にぶら下げたかご、長くて細いサオ、よりよいポイントを求めてなのか、涼しいからなのか決まって川の中でポジショニングをしている。のどかな風景。あんな趣味もいいなあと憧れながらも、トイレの近い私にはちょっと無理かな、と思ったりした。
さてヤナである。板取川沿いにいくつか点在しており、グーグルマップで見つけ評価の高かった「赤石やな」にお邪魔した。香りを楽しむ魚。我々はしごく当然にコースを注文した。
さいごに
毎年夏の時期に一回、鮎料理を食べに行くのが我々夫婦の恒例行事である。今年の鮎料理もなかなかよかった。大満足である。これは、清流沿いで野性的に食べることがよいからか、鮎のうまみ、香りが癖になっているのか、ドライブの目的に鮎料理があるからか、とにかくよくわからないけれど、おそらく来年も、再来年も同じことをしているだろう。あと何回来れるだろうか、と考えるとちょっと虚しくなるが、そんなことはどうでもいい。健康で動けるときに二人で行っておく。プチ贅沢だけれども、そんなちょっとした幸せを目いっぱい感じておきたいな、共有しておきたいな、としみじみ思うシン爺でした。